中古の新型スイスポ:令和のクルマ好きにとって最善の選択か?

新型スイフトスポーツ(以下、スイスポ)は、多くのクルマ好きにとって注目の一台である。性能、デザイン、そして運転の楽しさを兼ね備えているが、新車だと価格が高いと感じる方も少なくない。そこで中古車としてのスイスポが登場。中古のスイスポは現在、約150万円と非常にお手頃な価格で手に入れることができるが、それが最善の選択なのだろうか。

令和の車好きにオススメする3つの魅力

スイスポは、速さを求める車好きにとって注目の一台である。この記事では、スイスポが持つ三つの大きな魅力について語る。

お手頃な価格で手に入るスポーツカー

スイスポは、中古車相場が約150万円と非常に手頃な価格である。平成の名車たちは走行距離が10万キロや15万キロと距離を走っている車種が多く、そんな10万キロを超えた車種であっても相場が数百万円が一般的と非常に高騰している中で、この100万円台の価格で手に入るスポーツカーはとても魅力的である。

メンテナンスや維持の心配がない

さらに、スイスポはデビュー年が2017年と新しいため、車のコンディションが良く、故障のリスクも低い。これによって維持管理のコストも抑えられるのだ。

平成スポーツカーは走行距離が増えていることもあるが、一番深刻な問題は純正部品の供給が終わり初めていることだ。

販売終了から20~30年が経過した車も多く、メーカーからの純正部品の供給は終わってきてしまっている。一部ではメーカーの好意によりヘリテージパーツとして、部品供給が再開した例もあるが、どうしてもパーツ不足は否めない。私自身古い車に乗っているが、故障のたびに部品が調達できるのかという心配に駆られる。

また修理ができるショップさんも限られるために、ガシガシとサーキットを走行したい方や、気軽にスポーツ走行を行ないたい方には、スイスポのように維持メンテナンスの心配が少ないというメリットは金額には変えられない魅力があるのだ。

軽さが武器となるハンドリングとパワー

スイスポの次なる魅力は、その軽さである。車重は約970キロと、同じく軽量な2人乗りのND型ロードスター(990キロ)よりもさらに軽い。この軽さは、ハンドリングやコーナリングスピードにおいて大きな武器となる。また、車の軽さはタイヤやブレーキの消耗も抑えるため、走りを楽しむ人にとっては非常に優れた選択である。

最後に、スイスポは軽くて小さなコンパクトカーとは思えないパワーが魅力である。140馬力とは思えないほどの加速性能を持つのは、23キロのトルクがあるからである。このトルクは、加速性能に直結するため、スイスポは最高速度はそれほどではなくても、加速においては非常に優れている。

以上のように、新型スイフトスポーツは価格、維持メンテナンスの心配がない、そして高い走行性能と、三拍子揃った魅力的なスポーツカーである。

特に令和の車好きにとっては、この車が提供する多面的な魅力は見逃せないものであり、高く評価されるに違いない。

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安いからといって侮ってはいけない走行性能

新型スイフトスポーツ(以下、スイスポ)は、その軽量ボディと高いボディ剛性、優れたサスペンション性能によって、サーキットやワインディングロードでの高いコーナリング性能を持っている。

軽量化とボディ剛性の両立

スイスポは、車重が約970キロと非常に軽量である。これだけの軽さを持ちながらも、ボディ剛性は高められている。このような特性を持つ現代の車は稀である。この高いボディ剛性により、コーナリング中にボディがよれることなく、安定して高速でコーナーをクリアすることができる。

サスペンション性能の高さ

スイスポはフロントがストラット形式、リアがトーションビーム形式のサスペンションを採用している。一般に、トーションビーム形式は”走り”が好きな人たちにとっては懸念されるポイントであるが、この車では設計がとても良く出来ており、トーションビームという響きから想像されるよりも、コーナリングの限界が高いのだ。

チューニングパーツの豊富な選択肢

走りが好きな人にとって、アフターパーツの選択肢は非常に重要である。新型スイフトスポーツ(以下、スイスポ)は現行車であり、メーカー純正の消耗パーツから社外品のアフターパーツまで非常に充実している。特にサスペンションに関しては、車高調だけでなく、トーションビームの欠点を補うような補強パーツも豊富に揃っている。

スイスポは、ECUの微調整やタービン交換によって、160馬力から180馬力、さらには200馬力といった大きなパワーアップが可能である。

このようにしてトルクが25キロを超えると、皆さんが憧れるEK9やEG6などの歴代シビックと互角にサーキットでタイム争いが出来るような性能を手に入れることができる。

スイスポは、故障のリスクが低く、実用性も高い。それでいて、高い走行性能と楽しさを兼ね備えている。このような特性は、走りが好きな人たちにとって、まさに救世主ともいえる存在である。

実際この車は、ブーストアップをおこない、サスペンションを社外製に変えたり、足回りにいろいろなアフターパーツをつけることで、さらに高いコーナリング性能を引き出すことが可能である。例えば、チューニングを施したスイスポが2023年のAttack筑波では、筑波サーキットで1分0秒台というタイムを出していることからも、この車の高いポテンシャルがうかがえる。

新型スイフトスポーツは、軽量化と高いボディ剛性、優れたサスペンション性能によって、ワインディングでの高いコーナリング性能を持っている。これにより、走りを楽しむ人たちにとって、非常に魅力的な選択肢となる車である。

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スイスポの実際の中古車価格

2023年9月末のスイスポの中古車価格の現状についてチェックしていきたい。

まずカーセンサーで「2017年以降」の「スイフト スポーツ」で検索すると、637台という非常に沢山の在庫車が見つかった。

走行距離が3万キロ~5万キロ、年式も3~5年落ちといったしばらくはメンテナンスフリーで安心して乗れる走行距離に絞って、検索をしても、在庫車の数は139台、支払総額は150万円前後と非常に魅力的であることがわかった。また数も沢山あるので、自分の近くのお店で購入したい。好みのカスタムを既にされている個体を購入したいという望みも叶えやすいのではないかと感じた。

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ちなみに、一番安いモデルでは、歴有り、過走行といった理由もあったが100万円を切るモデルも存在した。

このように、スポーツカーとしてとても高いポテンシャルを秘めながらも、手頃な価格で手にできるのがスイスポの一番の魅力であろう。

まとめ

新型スイフトスポーツは、その豊富なアフターパーツ、容易なパワーアップ、高い実用性と楽しさから、そして、なんといってもコストパフォーマンス抜群な値段が一番大きな魅力だ。

ガシガシとワインディングやサーキット走りたい、運転の練習をどんどんしたい人にとって非常におすすめの1台だ。自分の好みや車の性能を確かめるためにも、ぜひ試乗して選んでいただきたい。

筆者がこれだけ、スイスポを推す理由としては、筆者の周りには金銭的に無理をして憧れの平成スポーツカーを手に入れても、故障や事故を機に維持費が払えなくなってしまい、泣く泣く愛車を手放す20歳前半の車好きがいるのを見ているからだ。

筆者としては、車を長く楽しんで欲しい、経済的な理由で車を離れてほしくないという想いがあるのだ。

もちろん、古い車にはとても大きな魅力がある。いまの排気ガス規制や安全基準を満たしながらでは生み出せないフィーリングを持った車が存在する。筆者もそういった平成のスポーツカーや旧車が大好きだ。実際そういった車に乗っているが、それによって我慢しなければならないことが多いのも事実だ。

皆さんのライフスタイルや車の用途にそって、長くカーライフをおくれる選択をして欲しい。

また、おもしろレンタカーでは、スイスポをはじめ、R34GTRやRX7、シビックをはじめ、様々なスポーツカーを手頃な価格で自由に乗ることができる。

クルマ好きの皆様は、ぜひ一度このサイトをチェックしてみてください。