ポルシェ・ケイマン981と718を徹底比較!NAとターボ、どちらを選ぶべきか?

ポルシェ・ケイマンは、2004年に発売された3代目ボクスター(987型)のクローズドボディモデルとして2005年に登場した。現在はミッドシップスポーツとして、911と並ぶポルシェの象徴的なモデルである。

その中でも2013年に販売された 2代目の981型ケイマン は、自然吸気6気筒エンジンを搭載した最後の世代として人気が高いが、わずか4年の短い期間で3代目となる718ケイマン(982型)へとバトンを渡している。

この世代交代では走りの性格から燃費、装備まで幅広く変化しており、選び方も異なる。どちらを選ぶべきか、その違いを項目ごとに詳しく見ていこう。 

ポルシェ・ケイマンのポジションと概要

ケイマンは、911より手頃な価格とサイズで扱いやすいミッドシップスポーツとして人気の高いモデルだ。 

ポルシェのラインナップでの位置付け

ポルシェはスポーツモデルとして、911、ケイマン、ボクスターといったラインナップを持つが、ケイマンは911よりも「日常で扱いやすいスポーツカー」として位置付けられている。

911が性能・ステータスを両立するフラッグシップであるのに対し、ケイマンはミッドシップレイアウトを活かしたバランスの良いハンドリングが魅力となっている。クローズドボディによる剛性感は911に迫ると言われ、1400kgを切る車重による軽快さはウエット/ドライ問わず高い評価を得ており、スポーツドライビングを楽しみたい人に適している。

911より価格帯が抑えられていることもあり、初めてのポルシェとして選ばれるケースも多い。ケイマンと兄弟車のボクスターは基本骨格を共有するが、クーペのケイマンはボディ剛性の高さと荷物スペースの実用性で差別化されている。 

ケイマンの概要

ケイマンは、2004年に発売された3代目ボクスター(987型)のクローズドボディモデルとして開発がおこなわれ、2005年に独立したモデルとして販売された。

2012年にはボクスターと共にモデルチェンジされ、981型となる。基本構成は初代から継承しているが、991型へと進化した911から受け継いだ多くのパーツと、エンジンや骨格の見直しによって、パフォーマンスアップが図られる。

そして第3世代の981型が登場し、名称は718ケイマンへと改められた。伝統的な自然吸気水平対向6気筒エンジンに代わり、時代に即したダウンサイジングがおこなわれ、水平対向4気筒ターボが採用されている。

これにより燃費・環境性能が改善されると同時に、エンジン特性や走りのキャラクターにも変化が見られる。世代ごとに走りのフィーリングや装備の質感も進化しており、中古市場でもこの2世代の比較がユーザーの関心となっている。  

 981型ケイマンと982型・718ケイマンとの違い

981型と982型(718ケイマン)は、外観上では大きな変化は見られないが、世代交代による進化と変化に伴い、走り、出力特性、装備面など、広い範囲で性格が異なっている。 

デザイン/エクステリア

外観は、キャビンが後退し、ノーズがスラントした伝統のポルシェらしいシルエットをベースに、RR方式の911系とはややボリュームバランスを変えたフォルムにまとまっているのがケイマン(ボクスター)の特徴だろう。

982型でもその基本フォルムは継承しつつ、981型よりホイールベースが延長され、フロントのオーバーハングが短くなったことで、結果前輪の位置が前進したカタチになった。

同様にフロントウインドウ下端が前に伸ばされたためやや分かりにくいが、並べるとバランスの違いに気付くだろう。ディティールとしては、982でエッジ感が強調され、シャープな印象となっているのも特徴だ。

また、リアランプの細さや水平基調によってワイド感が強調されている。そして、エアインテーク形状やバンパーの造形など細部の見直しにより、空力性能や冷却効率が若干高められている。 

メカニズムとパフォーマンス

 メカニズムで最も大きな違いはエンジンである。981型は2687cc〜3436ccの自然吸気水平対向6気筒ユニットを搭載し、高回転までスムーズに回る特性とエモーショナルなサウンドが魅力だ。

一方の982型は、1998cc〜2497cc(特別仕様を除く)へとダウンサイジングされた水平対向4気筒ターボ仕様のユニットを新たに採用し、高まる環境問題への対応として燃費・燃焼効率を高めている。その燃費性能もさることながら、ターボ化によって出力が向上しており、トルクも太くなり日常域での扱いやすさも向上している。

981型では6速MTもしくはPDKの組み合わせで、回転フィールやギア比の設定も伝統的なスポーツ指向だったが、718では7速PDKによる変速効率の最適化が進んでいる。

また、シャシーやサスペンションについてもセッティングが見直され、操縦安定性や乗り心地のバランスが改良されている。基本骨格は継承しているものの、電子制御の介入や機能性の幅は新型の方が豊富で、快適性や日常使いの利便性において優れる部分が多い。

やはり総合的な走行性能は新型が優れている部分も多いが、フィーリングやサウンドの好みに関しては意見が分かれる。 

装備など

装備面でも変化がある。981型では当時としては高水準の装備が与えられたが、現在の基準から見ればインフォテインメントの機能や安全装備の面で古さを感じる部分もある。

一方の982型は最新世代の Porsche Communication Management(PCM) を搭載し、Apple CarPlayやより大きなディスプレイ、スマホ連携機能などが強化されている。また、ドライバーアシスト機能やクルーズコントロールの性能も現代水準へと進化を果たしている。 

まとめ

981型と982型(718ケイマン)は、基本的なパッケージに変化は無いが、進化によって異なる方向性のスポーツカーになったとも言えるだろう。981型は自然吸気6気筒らしい高回転域まで回して楽しめる爽快感とサウンド、伝統的なスポーツフィールを重視する人に適している。

対して982型は、ターボ化によるトルク特性の向上で日常使いが楽になったことに加え、燃費性能も大きく向上。そして最新の装備も得られるため、それらの点を重視する人に薦められる。

中古市場では981の人気が根強く、同世代では価格が近いことも多いため、走行性能・装備・維持費のいずれを重視するかによって選択は異なるだろう。また、ポルシェは今後の電動化戦略の中で718シリーズの存続やEV版投入などいくつかの噂があり、ガソリンモデルは生産終了が近い可能性も囁かれている。

そのため、現行ガソリンモデルとしての価値は今後変動し、さらに高まる可能性もあるだろう。